エディタス・メディシン・・・ティッカーはEDIT・・
何かをエディット(編集)する気満々の製薬会社です。
ポイント
この記事で解決できる悩み
・EDITAS MEDICINEの株価や強みついて知りたい
・決算や今後の方向について知りたい

最近話題の米国株についての疑問を解決できる記事を書いています。
実際に私もEditaMedicineは購入しています。
誰からも聞かれていない
私の米国株+25%
4,000万PFはこちらです✅配分を崩さない
✅人に説明できるぐらい調べる
✅理解できない銘柄は買わない
✅相関係数(連動要因)を意識する
✅競合と規制に敏感になる
✅決算はトイレより大事
💩ネットの紹介で買わない昔はこれが出来ず飛びかけました😇 pic.twitter.com/u3ci4FNtME
— 茶碗@アメリカ投資中 (@chawan_wabita) January 10, 2021
ってことで始めたいと思います。
もくじ
Editas Medicine(エディタスメディシン)とは?
簡単に言うと以下のような会社です。
- アメリカのバイオ医薬会社
- ノーベル賞で注目のCRISPR(クリスパー)技術を使用
- LCAに対する治療で注目。昨年治験が始まった
株価は?
上場来2015 年からの月足チャートです。今年に来てドーンです。
ドーンの理由は、試験中のパイプラインに進捗があったためです。
事業内容
次にエディタスメディシンの事業内容です。
エディタス・メディシン(Editas Medicine, Inc.)はバイオテクノロジー会社。変容ゲ ノム編集技術を提供。疾患治療を対象とする精密で調整的な分子修飾を可能にするために、技術を新しいタイプの治療法に転換することを目指す。
出典:Bloomburg
日本語おかしいやん。
”精密で調整的な分子装飾”・・・おもしれぇじゃねぇか・・
では少し解説します。
彼らの保有技術の根本は「CRISPR Cas9」です。読み方はクリスパーキャスナイン。かっけぇ。
これはノーベル賞で注目された技術ですが、論文発表されてからわずか12年でノーベル賞を受賞するという、とても画期的かつ拡大性が高い技術です。
詳しくは以下のページに記載していますが、簡単に言えばDNA配列を狙って変えられるということなので、遺伝子疾患の治療に役立ち、市場規模は200兆円とも言われています。
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参考CRISPR THERAPEUTICS ってなんの会社?話題の米国株について
続きを見る
なぜこれがすごいのかと言うと、既存の遺伝子治療薬は免疫を高めることがメインでした。
しかしCRISPR技術を用いると、遺伝子の情報そのものを治療することが出来るので、根本から治せることが期待されているのです。
しかも既存の遺伝子治療薬はあり得ないぐらい高額(数千万)ですが、クリスパーは安価で出来ることも期待されています。


市場環境
このクリスパー技術の分野には既にたくさんのプレイヤーがいます。主な懸念点は以下の二つです。
- 権利の問題
- リーディングカンパニーの不在
まず根深いのが権利の問題です。
このクリスパー技術は同時期に二つの団体が発見したことで、権利の問題で揺れています。そして訴訟問題にも発展する可能性があります。
あえてエディタスメディシンの強みを言うとするのであれば、彼らは、ハーバード、MIT、およびブロード研究所へのアクセスと、70の特許、さらに600の特許出願を見込んでいるということです。
次に、まだクリスパー技術でのベンチャー企業達はどこも製剤化できていません。
財政的にも赤字ですし、治験フェーズの1や1/2レベルです。つまりどこが覇権を握るのかは不透明です。
もちろんエディタスメディシンはある難病への治験を始めていますが、それは他社も違う分野で同様の進行具合なのです。
パイプライン
その中でエディタスメディシンが進めている試験で、昨年から始まったのがレーバー先天性黒内障(LCA)に対する治験です。
レーバー先天性黒内障(LCA)
LCAは出生の2~3カ月以内に幼児の眼振、反応が遅い瞳孔および厳しい視力障害によって特徴付けられ、小児期に遺伝性の失明が起こる疾患である。追加の特徴として眼球陥入、遠視の屈折障害と顔面中央の発育不全を含めている。そのほか、精神遅滞、小脳虫部の形成不全、突出したあご、感音難聴、腎臟病、肝臓の機能障害を合併することがある。
2020年エディタスメディシンはLCAによって視力を奪われた高齢の患者に対して、CRISPR技術を用いた薬剤の投与を行いました。
現在のフェーズは1/2相というところでしょうか。EDIT-101というのがLCAに対するStudy#と治験フェーズになります。
今回コロナのワクチンでもわかった通り、治験というのはいつでも終了する可能性がありますし、薬剤になるまでは25,000分の1と言われています。
もちろんこのクリスパー技術は非常に画期的なものですし、完成すればとてつもないインパクトを与えることになるため、期待はしています。
決算は?
非常に不安定ですし、こういったバイオベンチャーの財務諸表や決算はあまり見る意味もないと思います(アーリーフェーズかつ新薬もない状況なので)
まず彼らは6億270万ドルの累積赤字を抱えています。
The Company has an accumulated deficit of $602.7 million at September 30, 2020,
2020/Q3決算説明会の中で
製品がないので製品からの収益ありません。今は金利とコレボレーション先の企業からの契約金収益にしか頼れない状況にあります。
ポジティブなことを言えば一株当たりの収益率が▲0.66から改善されているという点ぐらいですが、製品がない以上は決算を見るよりは治験がうまくいくことを祈る他ないのでは、と思っています。
日本での市場
日本ではエディタスメディシンと東大発ベンチャーのモダリスが提携しています。
モダリスはマザーズ市場に上場しているので、米国株が苦手な人はこちらに投資してみるのも良いですね。
2020年4月1日日経新聞:リンク
まとめ
ということで、本日のまとめです。
エディタスメディシンはゲノム編集を行う会社。
まだどこの会社もCRISPR技術の製品を出していない。
赤字も多く、個人の投資は大きいリスクがあると考えられる。未来への投資ということで余裕資金での投資をお勧めします。
Editas Medicine サイト